Lesson7-4 事前準備を課題化する

コミュニケーションの前提知識はどこまで必要か?

新聞記者やインタビュアーが事前に取材対象のことを調べるように、私たちも相手のことを詳しく知ることで円滑なコミュニケーションが取れるようになります。その前提を満たすためにはある程度の知識が必要ですが、問題となるのは「どの程度調べれば良いか分からない」ことです。

たとえば相手がその分野の専門家であれば、何年もかけて専門知識を身に着けなければ対等の立場で話をすることは出来ません。逆に相手が「趣味」でガーデニングなどをやっている場合は、花屋さんの軒先に並んだ花の名前と特徴を全て覚えても無駄になる可能性があります。

現代人は忙しいので、コミュニケーションのために基本的な知識をどれだけ手に入れれば良いのかはしっかり検討しなければなりません。そこで便利なのが勉強会です。

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自分が学びたいテーマの勉強会へ行く

現代では様々な分野の勉強会が日々開催されています。私たちが専門的な知識を得たいと考えた場合、勉強会に赴いて専門家に分かりやすく入門的な知識を教えてもらうのが一番手っ取り早い方法です。勉強会は参加費用としてせいぜい数千円しかかからないことが多く、手当たり次第に本を買うよりはずっと簡単に、体系的な入門知識を仕入れることが出来ます。

先生との相性が良ければその後の勉強を教えてもらうことも可能かもしれませんし、何か分からないことがあったとしても気軽に尋ねることが出来ます。また、勉強会に参加すると、

  • 勉強会の話が人との会話のネタになる
  • 参加者同士の横のつながりが出来る
  • 研修的な内容を備えていた場合、スキルアップや給与の上昇につながる可能性がある

といった副次的なメリットも得られます。

勉強会を課題化する

たくさん知識を強いれればコミュニケーションを取る上でも大変便利ですが、そのためには勉強会に足を運ぶ回数を増やさなければなりません。そこで、課題化です。勉強会へ行くことを課題化することで、最終的な知識増・コミュニケーションスキルの向上を目論みます。

まず最初に軍資金を用意しましょう。勉強会の参加費はピンキリですが、安いもので数千円、高いものなら一万円以上することも稀ではありません。とはいえ参加費が無料のものはほとんど何の知識も得られないことが多いですし、参加費が高過ぎるものに継続して参加するのは不可能です。

参加費数千円程度の1回きりの勉強会、講習会、また地元の商店やNPO法人などが善意で開いているところに参加してみるのが良いでしょう。軍資金を一万円ほど用意したなら、二か月で使い切る程度の算段で様々な勉強会への参加を検討します。

そうして検討したセミナーや勉強会をリストアップし、参加する毎に一つずつリストから消していきます。このように課題化してあげると、コンプリートした頃には幅の広い知識が身についているはずです。

また勉強会は初対面の相手と何度も出会える「出会いの場」でもあります。勉強会への参加を増やせば増やすほど初対面の相手と話をする機会も増えることになりますから、身に着けたコミュニケーションのテクニックを磨くにはまたとないチャンスと言えましょう。

勉強会を課題化するメリットは、こんなところにもあるのです。